奴隷王朝
ゴール朝から自立し、デリーを都として奴隷王朝を創建したクトゥブウッディーン=アイバク。世界史でも習いますが、奴隷とは言ってもトルコ系のマムルーク、つまり奴隷身分から解放された兵士です。
奴隷身分から支配者へ、希有な出世を遂げたアイバクがデリー郊外につくらせたのが、このクトゥブミナールです。
記憶が正しければ、世界最大のミナレット。ミナレットとはモスクに建っている尖塔の事です。クトゥブミナールはクトゥブウッディーン=アイバクがこの地に建てたインド最初のモスクのミナレットです。
近くから見れば解りますが、建材はこの地にあった寺院の建材を再利用したものだそうです。様式は純粋なイスラム様式では無く、ヒンドゥー様式との折衷。
近くには、建設途中で放棄されたミナレットの基礎部分もあります。これも完成すればクトゥブミナールに匹敵するほどに巨大だったはずです。
アショーカ王の鉄柱
クトゥブミナールの近くには「オーパーツ」でお馴染みの、アショーカ王の鉄柱があります。マウルヤ朝のアショーカ王が建てたとされるこの鉄柱は、2300余年経った現在でも錆びていない、当時の技術を超えたものである、とテレビなどで紹介されるのですが。
確かに朽ちてはいませんが、表面は錆びているようにも見えました…
昔読んだものの本〔『ムー』とかなので若干信憑性には欠けます〕には、純鉄は錆びない、不純物のせい、などなど説が挙げられていました。
行った当時は
恥ずかしながら当時は全く気付いていませんでしたが、デリー=スルタン朝の一つハルジー朝のスルタンであるアラーウッディーン=ハルジーの墓がどうやらこれのようです。
言い訳じみていますが、当時は講師業を始めた年。当時は今より更に知識も無く、例えこれがアラーウッディーンの墓であると聞いていても理解出来ませんでした。
クトゥブミナールやこれらのイスラム建築を併せて、世界遺産に登録されています。
場所
Seth Sarai, Mehrauli, New Delhi, Delhi 110030 インド