大阪は曇りとの予報だったので、慌てて前日に晴れていそうな淡路島のホテルを予約。歴史上何度も出てくる日食、見ずに死ねるものかと真剣に思ってました。
当日の朝。雲行きは少し怪しいながらも、期待も持てそうな淡路の海です。
油断してたら既に欠けはじめていて、驚いて一枚。太陽観察用のNDフィルターを通しています。直接見たり、写真に撮ってはいけません。
薄い雲がかかり、観察に万全のコンディションではありませんでしたが、隠れたりあらわれたりする度に、欠けが大きくなっていました。
辺りが急に暗くなり、気温もぐっと下がりました。日頃当たり前だと思っている事が、実はそうではない事に気付かされます。ペロポネソス戦争中に日食が起こり、アテネ軍兵士が恐慌状態に陥る話、身をもって体験できました。
鳶も急激に薄暗くなる中、不思議なくらい辺りを旋回していました。人間と同じように、不安を感じるのかも知れません。
これから、徐々に欠けが大きくなっていきます。
ほぼ月の影に覆われた状態。もう少しでリング状です。
淡路島では完全なリングにななりませんでした。少しいびつです。
これくらいが最高でした。
ここから写真左下の方に影が抜け、太陽が元通りに。長時間にわたり太陽光が遮られとても寒がった。日食の理由が明らかでは無かった古代では、不吉な事と見なされたのは当然です。
ヒンドゥー神話の乳海攪拌で出来上がったアムリタ〔霊薬〕を盗み飲んだアスラ、ラーフ。
太陽神スーリヤに告げ口され、ヴィシュヌに斬られ首だけになるも、復讐のためラーフは太陽を追いかけ飲み込む。だが首だけなので、すぐに太陽は姿を現す。
日食を見ながら、これはやむを得ない想像だな、などと思っていました。良い経験が出来ました。
兵庫県洲本市海岸通1丁目1−7 夢海游淡路島