奴隷王朝
ゴール朝から自立し、デリーを都として奴隷王朝を創建したクトゥブウッディーン=アイバク。世界史でも習いますが、奴隷とは言ってもトルコ系のマムルーク、つまり奴隷身分から解放された兵士です。
奴隷身分から支配者へ、希有な出世を遂げたアイバクがデリー郊外につくらせたのが、このクトゥブミナールです。
記憶が正しければ、世界最大のミナレット。ミナレットとはモスクに建っている尖塔の事です。クトゥブミナールはクトゥブウッディーン=アイバクがこの地に建てたインド最初のモスクのミナレットです。
近くから見れば解りますが、建材はこの地にあった寺院の建材を再利用したものだそうです。様式は純粋なイスラム様式では無く、ヒンドゥー様式との折衷。
近くには、建設途中で放棄されたミナレットの基礎部分もあります。これも完成すればクトゥブミナールに匹敵するほどに巨大だったはずです。