バンテアイスレイ〔Banteay Srey〕は「女の砦」と言う意味だそうで、「東洋のモナリザ」などと紹介される女神像「デヴァダー」で有名です。20年前にカンボジアを訪れた大学時代の同級生が「当時ポルポト派の支配地で近寄れなかった」と言うので、気合入れて写真撮るつもりでしたが、ロープが張られていて近寄れないのは大誤算、広角ズームしかもってませんでした…
寺院そのものは、こぢんまりとしていてアンコールワットなど巨大な遺跡を想像していましたので少々拍子抜けがします。
砂岩かと思われますが赤茶けた岩に繊細な彫刻が施されています。
カンボジアで見た彫刻の中で、もっとも繊細です。
外門をくぐってすぐに、おきまりのヨーニ。参道にはリンガらしきものが列んでいましたし、やはり「水」が南国カンボジアの大きな関心事であったのでしょう。
ここからは寺院中央。三重の壁の一番内側です。
三つの塔のような祀堂と、その前面に三つ建物が並びます。
この象に乗った神はインドラつまり帝釈天だと思うのですが、私の乏しいヒンドゥー教知識ではちょっと判断がつきません。ヒンドゥー神話に題材を取った幾多の彫刻で、寺院は飾られています。
正面右側の祀堂。「東洋のモナリザ」と評される女神像、デヴァダーが両側に一体づつ配置されているのが見えます。
後ろから。デヴァダーが彫られている左右祀堂と門衛「ドヴァラパーラ」が彫られている中央祀堂の三つが列んでいるのが解ります。
彫刻、造形が大変美しい寺院でした。ヒンドゥー神話を少し学んでからもう一度訪れてみたいと思います。あ、望遠レンズも持参で…