大和ミュージアム〔呉市海事歴史科学館〕
知名度抜群、世界最大の戦艦、大和をテーマにした、大和ミュージアム〔呉市海事歴史科学館〕です。前々から行かねばと思っていましたがやっと2014年7月に訪れる事ができました。
正面には爆沈した戦艦陸奥の舵、スクリュー、主砲身、錨が展示されています。写真は41㎝主砲身。博物館内部のメイン展示は、10分の1スケールの戦艦大和。10分の1でも25メートルの巨大さです。
正直なところ、地方自治体の施設なので展示物にはそう期待はしていませんでしたが、良い意味で期待を裏切られました。
英ヴィッカース社製のボイラー、戦艦金剛に積まれていた物。
零式艦上戦闘機62型。
戦艦大和、46㎝砲主砲弾。
初期と後期の特殊潜航艇。
悪名高き「人間魚雷」回天。目立つ大型展示もさることながら、戦前・戦中の呉の造船技術を示す展示も非常に充実していました。
職工教習所の見本、教育の際に使われたものでしょう。
鉄と鉄を接合させるリベットとそれを打つ機械。
溶接の道具。
探照灯の鏡。その上、大戦中の様々な資料も。
ミッドウェー海戦の際、空母飛龍に揚げられていた山口多聞少将の将官旗。
戦艦日向の軍艦旗。
1945年8月6日の爆弾が原子爆弾であると、科学的に判明したと伝える第一報。
施設からは港が見え、戦艦大和を建造したドッグや現在建造中の巨大なタンカーを見ることが出来ました。
大和ミュージアムと大和のふるさと・エネオスの新造タンカーの位置関係。 そう大きい施設ではありませんが「造船の町」呉を感じられる、訪れる価値の有る施設だと思いました。
あと年配の男性ガイドの方に、ご自身の小学生時代の話を聞くことが出来ました。大和建造中は情報秘匿のため、当時通われていた小学校の海側窓にも紙が貼られ、「目隠し」がされていたそうです。スパイ通報が奨励されていたとも仰っていました。
それを語っておられるときの、心持ち誇らしげな様子に「造船の町」呉への郷土愛が感じられ大変好ましく思いました。行かれる方は是非、ガイドの方のお話も聞いてみて下さい。
〒737-0029 広島県呉市宝町5−20 大和ミュージアム