Le Procope〔カフェ プロコップ〕

モリエールがコメディー=フランセーズの前身、モリエール座を開いた事から通りの名は、l’Ancienne Comedie。この通りに1686年、イタリア人プロコッピオが創業したと言うパリ最古のカフェLe Procope。

常連には「全ての道はローマに通ず〔『寓話』〕」のラ=フォンテーヌ、悲劇作家ラシーヌ、啓蒙思想家のヴォルテール・ルソー・モンテスキュー、『百科全書』のディドロとダランベール、更には革命の主役達ロベスピエール・マラー・デムーラン、近くに居を構えていたダントン・エベール、アメリカ独立革命のベンジャミン=フランクリンなどの錚錚たる顔ぶれが居たそうです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

昔にある本で読み、パリを訪れたら是非とも行ってみたいと思っていましたのでパリ初日の昼食を採りに行きました。料理の味の方は・・・可も無く不可も無くと言う感じ、値段も他に比べてそう高くはありませんでしたが、店内に飾られた常連達の肖像が、カフェが華やかな文化の中心であった過ぎ去りし日々を偲ばせてくれます。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

入り口には、若き日のナポレオンが代金のカタに置いていったという三角帽が飾ってありました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

「あのイタリア訛りの貧乏軍人、金も払わないでこんな帽子置いていきやがって!」

「お・・・おい、あいつ今度イタリア遠征軍の司令官になったらしいぜ!」

「なに! 店先にボナパルト閣下の帽子ってフダつけてこれを飾れ!」

などという実に商魂たくましげなやり取りが、飾られるまでには有ったのでは無かろうかと密かに妄想しております・・・

Updated: 2018年11月14日 — 9:02 PM