最初に
2019年4月17日、本日この記事を書いています。18日・19日に修正と追記をしています。怒りにまかせて書いた部分がありましたので、表現がなるべく客観的なるよう改めました。
私個人の情報が少しでてしまいますので、このページに書くのは正直嫌なのですが、こうでもしないとこのページをたまたま目にした見ず知らずの人に信用して頂けないと思います。
これは確かに一例で全てではありませんが、同じ被害を受ける人が出ないように恥をさらしておきます。
あくまで私の身に起こった一事実・一例ですので、客観的に読んでくださるようお願いします。
最初の印象
千年堂さんにオーバーホール依頼を出して、僅か数日で郵送パックが届きました。
時計を梱包する箱はとてもよく考えられている、と今でも思います。
写真は返却されてきたものですが、四角いウレタンフォームを円形に切り抜き、そこに時計を巻き付け再び四角いウレタンフォームに収める。このキットを見て、多少安心しました。
ところが、「一生機械式時計とつきあいたいならば、これを熟読すべし!〔その日に捨てたので、正確な文言は忘れました…〕」などと、非常に上から目線のタイトルが書かれたパンフレットが同梱されていました。
開いてみると内容は、創業に関して旧態依然とした時計業界で若い二人の創業者がいかに苦労したか。時計師のワガママを尊重する協力者と手を切った自分たちが、いかに顧客を大事にしているか。創業者や従業員の顔写真入りパンフレット「機械式時計とつきあいたくば、これを熟読すべし!」
「熟読することをお勧めする」だったかも知れません。
こんなパンフレットを初見の客に送りつけてくる、さすがに驚いて引きました。
いや顧客を大事にし満足させたいならば、100の御託より1の結果でしょう。
これはおかしな業者さんではないかと悩みましたが、梱包キットを送らせた負い目でついつい郵送してしまいました。
ここで止めときゃ良かったんですが…
経緯
到着確認のメールまでは良かったんです。ここで少し安心はしました。
そこから1週間ほど経って千年堂さんからメールが届きました。
「リューズ不良のため、受け付けられません。メーカーと相談してください」の一行です。
治まっていた不安が呼び起こされ、時計の状態をメールで問い合わせました。
「ねじ込み式リューズが0.5回転しか締まりません」
これを聞いて少々安心しました。送る前からリューズのねじ込みは少々不安定でした。
この時計は購入当初からねじ込めないわけではないが、丁寧にねじ込まないと「少し噛む」のです。
ロレックスのねじ込みほどのスムーズさはなく噛んだらそれ以上はねじ込めません、仮に無理に締め込んだら傷むのは間違いありません。
その「少し噛んだ」状態なのだろうと思い、「無理に締めず」早急に送り返すよう頼みました。
返却された時計は…
セイコーに改めて見積もりに出した結果
「りゅうず及びケース側パイプのネジ山が磨耗しておりロック不良に
なっていますので交換が必要です。オーバーホール、ケースパイプ交換修理のご案内を致します。オ ーバーホールにはりゅうず交換が含まれます。ケースパイプ交換修理は特殊な作業のため製造部門で作業を行いま すので、納期が3ヶ月程掛かります事のご了承をお願い致します」
ケースパイプ交換修理とリューズ代で25800円+税ですね。金持ちではありませんが、この作業料金には納得します。ただしOH代金は高いですね…
自らの決断が招いた愚かさと恥をさらしておきます…
実はセイコーから「外部衝撃によるものと推測致しますが、精度を司る
これは経年のせいだと思いますが、テンプやヒゲゼンマイに問題が生じるほど衝撃を与えた覚えもなし...
完全に疑心暗鬼になります。
結論
きちんとリューズをねじ込んで送付したら「ねじ込み式リューズにもかかわらず、軽く押すだけでリューズがケースについてしまう」状態になっていました。
こちらとしては事前に証拠写真でも撮っておけば良かったのですが、今となっては立証しようもなく非常に悔しいです。
私は時計業界の人間でもありませんので、千年堂さんの営業を妨害をしたいわけでもありません。
ただ格安でオーバーホールしたかっただけですから、壊れた時計を送りつけていちゃもんをつけたりが目的でもありません。
多分、ネットでも真っ当にやっておられる業者さんはいるのだと思います。
ただあのようなパンフレットを平然と送ってくる業者は避けるべきでした。根本的な何かが、確実にズレています。
あやしさを感じながらも流され、安直にオーバーホールに出した自分を本当に恥じてます。
絶対にお勧めしません
出費は痛いですが、みなさんの良い業者さん選びの参考にでもなれば少しは慰められます…
私にとって千年堂さんは、最低・最悪の業者さんでした。
まともな対応やメールは一切ありませんし、到着後一週間経ってもリューズを開け閉めしていただけ。
そのリューズの開け閉めですら、技術者がやっているのかも疑わしい。
状態のまともな説明すらなく、こちらの言い分は何も聞く気がない。
ネット上のあの高い評判は何なんでしょう。
いわゆるステルスマーケットなんでしょうか。
価格コムの悪い評判が事実だと私は思っていますし、信頼できる業者だとはとても思えません。
送られてきたメール
やっと千年堂さんからメールが来ました。
セイコーから送られてきましたが、本体及びリューズの磨耗だそうです。私が千年堂さんに送った際には、ねじ込めていましたので、そこまでひどい状態であったとは思えませんし、実際返ってきたときは、送った時よりねじ込みがスカスカになっておりひどい状態でした。〔ここは私のメールの引用です〕
上記お問い合わせについてですが、当社でお預かりした時点で0.5回転ほどでしたが、ネジ込みは出来ている状態でした。
重ねてのご説明となりますが、リューズのネジ込みが出来ている状態でも、1回転未満でのネジ込みの場合は、当社ではリューズ交換が必要と判断します。
しかしながら、当社ではリューズ部品の入手が出来ないため、今回は修理不可として、ご連絡させていただきました。
先日の修理不可のご連絡の際には、ご説明が至らずご迷惑をお掛けし、誠に申し訳ございませんでした。
また今回は修理不可と判断しているため、時計の内部は開けておりませんし、リューズに関しても必要以上に触ってはおりません。
先日、添付いただきましたセイコーのクレドール修理完了ご報告書ではリューズに関しては問題ないと記載されておりますが、8年前のもののようです。
リューズは消耗品のため、8年前の状態よりは磨耗や経年劣化していると思われます。
リューズはメーカーでの交換対応となりますのでメーカーにご依頼いただけますでしょうか。
何卒、ご理解いただきます様、よろしくお願いいたします。
メール内容が意味する事は
「当社でお預かりした時点で0.5回転ほどでしたが、ネジ込みは出来ている状態でした」
ほぼミゾがねじ切れ、最後の0.5回転で止まっている状態が、千年堂さんでは「ネジ込みは出来ている状態」なんだそうです。
セイコーの「ロック不良」との認識が、私には正しい認識だと思えます。
何度も言いますがそんな状態で千年堂さんに送るわけがありません、セイコーに送ります。
「重ねてのご説明となりますが、リューズのネジ込みが出来ている状態でも、1回転未満でのネジ込みの場合は、当社ではリューズ交換が必要と判断します」
これもひどいです。
「当社ではリューズ交換が必要と判断」どころじゃない「ケース側パイプの取り替えが必要」な状態なんです、本当に技術者がチェックしてるんでしょうか。
しかしオーバーホール出来ない理由を重ねて述べる意味がありますか、もう頼むつもりなんて一切ないですよ…
「リューズに関しても必要以上に触ってはおりません」
どうでもいいですが送付してから一週間、リューズを開け閉めしていただけなんだそうです。
千年堂さんは私がねじ切ってから送ったと言いたいのでしょうね。
「先日、添付いただきましたセイコーのクレドール修理完了ご報告書ではリューズに関しては問題ないと記載されておりますが、8年前のもののようです。リューズは消耗品のため、8年前の状態よりは磨耗や経年劣化していると思われます」
これには説明が要りますが、千年堂さんから時計が返送されてくる前に、以前のクレドール修理完了報告書を写真で撮り送りました。
壊されたのではないかと不安に思い「締め込み時にリューズが少し噛むのは、セイコー側の許容範囲だ」と送ったものです。
以下は2019年4月4日に、私が千年堂さんに送ったメールです。
このメールの段階で私は「クセが見抜けないんだろう。ねじ込もうとして噛ませたのだな」と理解していました。
千年堂さんの技術力に不信感を抱いてる状態でした。
返事嬉しく思いますが、0.5回転はそのままねじ込んだ場合です。その状態で締められると困るのです。
工作精度とミゾきり角の問題だと思われますが、竜頭を押しつけ逆回転で一度まわしミゾを合わせて〔ここの説明が難しいですが〕締め込むと締まります。新品購入時にこの点セイコーに連絡したのですが、問題ないとのことでした。
工作精度の甘さを指摘しても良かったのですが当時私も若く、それ以上のクレームは付けませんでした。
それ以降に一度、セイコーのオーバーホールは通っていますのでセイコー側では問題無いとの判断なのでしょう。
自動巻きですから、そうそうリューズが傷むこともないですしね。それはそうと送付時に完全にリューズを締めていたと思いますが、一度そちらで緩めた後に締まらないとなれば一体そのリューズはどこで壊れたことになりますか?
ホームページに載せた写真ですが、締まっていますよね。それを「リューズねじ込み不良」とのみ送って来たので、壊してしまったのかと驚いただけです。
輸送中の事故なら申し立てをしなければなりませんし、そちらが手違いで壊したのならば約款に保証はしないと記そうが謝罪あるべきですよね。
現状維持で、早急に返していただければありがたいです。
このメールに添付していたクレドール修理完了報告書を見て「磨耗や経年による劣化」と単なる常識を書き送ってくるとは、まともな読解力と判断力がないのでしょう。
読めば解りますが、まさかねじ切れてスカスカになって返ってくるなんて思ってもいないので「磨耗や経年劣化がない」と主張するために送っているのではないのです。
これで「8年間の磨耗や経年劣化」と書き送ってくるのは、全くこちらからのメールには目を通していないからではないですか。
それともこちらの言い分は何も聞かず「8年間の磨耗や経年劣化」のせいだと、最初から結論ありきでこちらにメールしてきているからですか。
しかも、千年堂さんの主張によれば時計は「ミゾがねじ切れてスカスカになって、最後の0.5回転程度がわずかにねじ込めている状態」で届き、4月4日の段階で千年堂さんの手元にあるわけです。
こちらは千年堂さんに送ってしまい時計が手元になく、メールで「竜頭を押しつけ逆回転で一度まわしミゾを合わせて」と「締め付けに多少クセがあるので、最初の0.5回転程度のねじ込みで噛んで止まるかもしれない」と説明しています。
これは、文字が読めれば解るでしょう。
解らずとも「あれ? 顧客が思っている状態と送られてきた状態は違うぞ?」程度には普通感じるでしょう。
なぜ顧客第一の千年堂さんが、その食い違いに一切言及しなかったのでしょうか。
「貴方が思っているより、これはもっと深刻な状態ですよ」と伝えてくれなかったのでしょうか。
これでは仮に千年堂さんの主張が正しくとも、客に対して極めて不誠実な対応をとる業者ということになりませんか。
私の主張が正しければ客から預かった時計を壊した悪徳業者ですが。
詳細を伝えられない事情があったからこそ、伝えてこなかったのではないかと疑われてもしかたないでしょう。
「リューズはメーカーでの交換対応となりますのでメーカーにご依頼いただけますでしょうか」
既にメーカーに出し、オーバーホール見積もりまでとっていると伝えてもこれです。
その上最後の最後まで「リューズ・リューズ」の繰り返しです。ケース側パイプまで換えると送っているんです。
こんな状態にされた上で、こちらが「千年堂さんで、是非ともオーバーホールしたい」と申し出ているとでも思い込んでいるんでしょうか。
これって本当に素人が対応しているんじゃないですか...
メールから読み取れるのは「何がなんでもうちは悪くないという主張」、その一点だけです。
私にはこのメールから、千年堂さんの正当性や論理性は全く感じられません。