MIHO MUSEUM

MIHO MUSEUM

滋賀県甲賀市信楽にあるMIHO MUSEUM。私立の博物館では、日本有数の規模を誇る博物館です。

MIHO MUSEUM

MIHO MUSEUM

新名神信楽から、案内の看板通りに20分ばかりの山中にあります。

運営

この博物館は、宗教法人の神慈秀明会が建設したものです。私もその教義に詳しくないので正確には話せませんが、「手かざし」をする宗教の一つだそうです。博物館近隣に宗教施設が有るようで、行きがけの道すがらに車窓から見ることができます。

この博物館を三度訪れましたが、直接宗教を感じさせるものはレセプションの建物と本館にあるレストランのメニュー程度ですので、ここでは宗教に関係無く博物館の感想を一介の歴史屋として述べさせてもらいたいと思います。

施設

まずはレセプションの建物に向かいます。写真奥がレセプション、チケットはここで購入することになります。

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レセプション建物から前の広場。この広場で博物館に向かう電気自動車乗ります。歩いて向かうこともできます。少し坂ですが歩いても10分程度、季節が良ければ歩いて行くのも良いでしょう。

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博物館に向かう坂道。以前訪れた時は秋でしたので、一面の紅葉が美しかったです。

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トンネルをくぐり抜けます。

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橋の向こうに見えるこの入母屋風の建物がMIHO MUSEUMの本館です。設計者は中国系アメリカ人のI.M.ペイ、フランスのルーブル美術館にあるガラスピラミッドの設計者として有名です。博物館の大部分はこの下、斜面に沿って建てられこちらから見ることは出来ません。

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ガラスが多用された博物館内部は自然光の下、明るく圧迫感の無い贅沢な空間です。

収蔵品の写真は撮ることは出来ません。ガンダーラ仏、唐代の俑・八角盆、ローマのフレスコ、シリア出土のモザイク、アッシリアのレリーフなど秀品が揃い、一見の価値はあります。また特別展、今回は「春期特別展 KAZARI かざり 信仰と祭りのエネルギー」でしたが、目に付くところではエツコ&ジョー・プライスコレクションの伊藤若冲など、個人的な感想ですが非常に見るべきところが多かったように思います。

桃源郷

帰り着き、家人に話す時、気付きます。「駐車場で車を停めて、レセプションの建物でチケットを買って、そこから電気自動車に乗って坂を上がるんだ。トンネルを抜けて橋を渡ったら、入母屋風の建物が見えるんだけど…」

MIHO MUSEUMの建物を語ることが、間接的にしか出来ない事に。

この世に現出した桃源郷、これがこの施設のテーマだそうです。川を源流まで遡り、小さなトンネルを抜け、たどり着いた平安な世界。物語では、二度と戻る事は出来なかった世界です。

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テーマ性の有る非常に贅沢な施設の造り、四季折々の豊かな自然、優れた収蔵品。大阪市内から2時間はかかりませんので、一度は訪れる価値のある博物館だと思います。ただ訪れる際には、ホームページで開館期間の確認を。月曜日の休館は当たり前ですが、今年度(2016)は5月16日から6月3日、8月・9月、12月12日~は休館です。

Updated: 2018年11月14日 — 8:31 PM